水巻ブログ
2008年04月27日
 色いろいろ

 今週行われてる 男子ツアー第2戦の『つるやオープン』の会場である山の原C.Cは うちの宿・翠泉から30分位のところにあります。今週は 私も試合に出たので ここから通いましたが 他にも 川岸良兼君や 桑原克典君 そして前田雄大君が翠泉に泊まり 試合に出場してくれました。何か合宿みたいで楽しい時間でした。試合会場は 石川 遼君効果もあり たくさんのギャラリーでとても盛り上がっています。
 最近感じるのですが プロゴルファーのウエアが とてもきれいになってきたような気がします。遼くんが出てきたからというわけではなく 2005年くらいから 原色を使った色使いのものが多く出回ってきたり パンツ(ズボン)のシルエットがきれいになってきたりとかで ゴルフ場が華やかになった感じです。以前のようにお尻が大きく 体がでかいというイメージのスポーツ選手が 鮮やかな色のものを身につけると 派手さだけが目立った感がありましたが 最近のスリムな選手達が身に着けると 派手というよりは さわやかな感じがします。温度でいうと 同じ色でも以前は暑苦しかったのですが 今は涼しげな感じです。色というものは不思議なものです。同じ赤でも 暑く見えるものと そう見えないもの 青でも さわやかに見えるもの 落ち着いて見えるもの 悲しく見えるもの 同じ赤とか青とか言っているものでも たくさんの種類があるのすね。
 これは 私の妻 久美に聞いたのですが(彼女は 色の勉強をしたことがある) 色はイエロー・アンダートーンと ブルー・アンダートーンに大別するのだそうです。つまり同じ赤でも イエロー・アンダートーンの赤は暖かく見え ブルー・アンダートーンの赤はきりっとして見えるものだそうです。たしかにそのような眼で周りを見回してみると なんとなくよくわかります。春になると イエロー・アンダートーンのものが世の中にあふれ 冬に近づくとブルー・アンダートーンのものが増えてくるみたいなものですね。そういえば 空気の色もそうかもしれません。空気は透明で無色と思いがちですが 春・夏は暖かな空気を感じますが 冬 北風が吹いているときは 冷たい色に見えます。色って本当に不思議です。
 それから 色には 補色というものもあるそうです。色のあわせ方で たとえば赤と緑みたいに 誰がみても 理屈抜きでしっくりいくみたいな 相性の良い色です。クリスマスの時なんかが そうですね。だからゴルフ場では 赤いウェアーが映えるのですね。ちなみに 補色は混ぜると グレーになるそうです。
 話は変わりますが うちの翠泉の庭には もみじの木がたくさんあリ 秋になると紅葉し とてもきれいになります。 翠泉へ来てはじめて知ったのですが 春 新芽が出て 葉をいっぱいに広げた時のもみじは 最高です。これも 新緑という色の力かもしれません。 

2008年04月19日
 何故そんなに急いで生きるのか

 やっと日本の男子ゴルフのトーナメントも始まりました。プロゴルファーとしては もう少し早く始まってほしい気もするのですが 日本の気候を考えると 芝生が青くなり始めた今の時期に 始まるのが自然なのかもしれません。今年の日本の男子ゴルフ界は 新しい時代を感じさせてくれそうな年になりそうです。学生ゴルファーでない人たちが活躍した時代。現在の 学生時代をアマチュアとして活躍し そしてプロ入りし活躍している人たちの時代。そしてこれからの ジュニアでゴルフを初め アマチュアで活躍すると言うステップを踏まず プロになり活躍をしようとする子供達の時代に。石川 遼君や前粟蔵 俊太君たちのような子供達です。(もちろんそんな人たちだけが プロになろうとしている訳ではありません。学生時代にゴルフをしない人や アマチュアで活躍してからプロ入りする人など いろいろな人たちがいますが)若年化は ゴルフ界のことだけではないのかもしれません。他のスポーツ界はもちろん 芸能界など他の分野でも起こってきています。生まれて15年しか経っていない子供達が 一つの世界に入ってがんばっていく。なんでそんなに急いで生きていかなければならないのか。大変な時代です。世の中が アメリカ的なファーストフードのようになったからなのか 世の中が 豊かになりすぎて たくさんの情報が耳にはいり 小さな子供のうちから 生きる価値観みたいなものを考えさせられすぎているのか よく分かりませんが。この先はどんな時代になっていくのでしょうか。今週のトーナメントの話に戻りますが なんと プロ入りしたばかりの 石川 遼君が 2日目を終了して トーナメントリーダーに立ちました。すごいすごい。あと36ホールありますが 頑張ってもらいたいですね。
 話は私のことになりますが 今週は試合に出れず 家にいます。 やっと京都にも慣れ始め うちの旅館(www.spa-suisen.co.jp肥前屋 翠泉)の手伝いもしています。今月から うちの旅館では 献立というものをしています。献立とは メニューを考えるというのではなく 『献を立てる』ということなのだそうです。献とは お酒を数えるのに使う単位です。一杯二杯ではなく 一献二献と数えます。つまり酒を立てる。食べ物が先ではなく お酒が先にあり その酒に合わせて 食べ物を作るということです。ちなみに酒は 神様の食べ物だそうです。サケは 酒ではなく 神餉(神様の食べ物)と書いたものだそうです。翠泉では お酒を先というわけにはいかないので うちの料理長が考えた料理 一品づつに違うお酒を出していきます。
 今月は 前菜には シャンパン。次の料理には 日本酒。次は違う日本酒。次は赤ワイン・・・です。静かな旅館に来て ゆっくり温泉につかり おいしいお酒に おいしい料理。そして気持ちもよくなり 布団の中へ。朝起きると 小鳥達の啼き声で目を覚ます。最高です。こんな素敵なところが 世の中にあまり知られていないのが不思議です。(店の宣伝ではなく 心のそこから思える。)
 実は 私の手伝いの一つは この酒を選ぶということです。お酒は たくさんあります。愉しいです。料理とお酒の相性が こんなにも大切とは知りませんでした。お酒っておいしいものです。しかし おいしい料理がなくては 美味しさは半減します。お酒だけではだめなのです。お酒を少したしなみながら食事をする。最高な時間です。(最近 ちょっと飲みすぎですけれど) 
 私は 生き急ぐより 少し酔っ払っているほうが 幸せです。
   
  追伸

 スーパー・ゴルフの放送が始まりました。私 水巻善典とジョン・ミジョンさんがゴルフを科学するという趣旨の番組です。是非 ご覧ください。 
 毎週 日曜 朝 7:10から NHK BS1 で放送されています。

2008年04月15日
 つまらないトレーニングを続けること

 今年最初のメジャートーナメントが終わりました。優勝は 南アフリカで生まれた T.イメルマンでした。優勝候補筆頭のタイガーは 昨年同様2位で終わりました。彼にとっては 優勝することができなかったことは残念だったと思いますが プレーを見ていて 一段と強くなったと感じたのは 私だけではないと思います。結婚をし 子供が生まれたことで 人間としても成長し ゴルフのプレーも安定感を増した感じです。優勝したイメルマンは28歳。タイガーの次の世代の選手の登場です。彼は3年位前に オーランドに引っ越してきて 私の住んでいたアイル・ワースの姉妹コースで オーランドの空港の近くの レイクノナというゴルフ場に住んでいました。そこには 彼と同じ南アフリカ出身のアーニー・エルスをはじめ グーセンやガルシア、イアン・ポーター、アニカ・ソレンスタムなどが家を持っています。姉妹コースということで 彼(イメルマン)は アイル・ワースにもよく練習に来ていましたが 2・3年前に比べて『ずいぶん 体が大きくなった』というのが 今回テレビを見ていて 最初に感じたことです。肩から腕にかけて そして背中の筋肉が大きくなっています。私がプロゴルファーになったころは 「ゴルフをするには 上体に筋肉をつけてはいけない」 「なで肩の方が ゴルファーには向いている」といわれ トレーニングをして 上体を大きくしてはいけないといわれていました。私もそれを信じていましたが 1994年 アメリカでプレーをするようになって 考え方が変わりました。そのころ 日本では トレーニングというものは シーズン中(4月から11月)にするものではなく シーズンオフにだけするものと考えられていました。しかしアメリカでは シーズン中も 強いといわれる選手達は 週に2・3回は筋力トレーニングをし 他の日にはエアロビクス(有酸素運動)をしていたのです。毎週 フィットネス専用のバスが トーナメント会場へ来て 選手はそこで トレーニングをするわけです。グレッグ・ノーマンやデイビス・ラブⅢが真剣な顔で トレーニングをしている姿を見たとき 「これは自分もやらなくては」と思わされたことを今でも覚えています。日本でも 1993年ごろから トーナメント会場にフィットネスカーが来てくれるようになりましたが 当初トレーナーの人たちは 怪我の治療やマッサージばかりさせられていたようです。 2000年頃から やっとトレーニングをすることが当然のようになってきたみたいです。(日本に入ってくる情報が遅いので 選手の意識レベルが低い・・・。考えさせられます。)
 アメリカの試合に出始めた1994年に こんな事もありました。試合が続き 左ひじが痛くなったので アメリカのフィットネスカー(体のケアもしてくれる)に行った時のことです。「肘が痛いので 診てほしい」といったら 少し触って 2mぐらいのゴムを渡されました。「弱いから痛くなるんだよ」って トレーニングして 強くしろというのです。そのころ 日本では 痛くなったら休むか 治療するかだったので びっくりしましたが カルチャー・ショックでした。 
 イメルマンを見て感じたことは 体が大きくなることは 1日や2日ではならない。毎日続けること。それを続けると 1年後・3年後に 結果として出るということ。続けられることが才能なのです。それが 今回のマスターズ優勝という結果になったのです。
  おめでとう トレバー・イメルマン!!!

2008年04月06日
 真似する

 4月に入りました。新入生 新社会人の人たちの 新しい時間が始まります。年度が変わり 新しい職場になった人たちも たくさんいらっしゃると思います。環境が変わるので くれぐれも 体調には気をつけてください。なんといっても元気でなくては 何事も始まりませんので。
 今日4月6日から 毎週日曜日の(来週13日だけはお休み)朝7時10分から NHK BS1で 私と ジョン・ミジョンさんとの ゴルフのレッスン番組が始まりました。番組のタイトルは「ハイビジョン・スーパーゴルフ」です。このシリーズには 3度目の出演で 1回目はカーリー・ウエブさんと 2回目はティーチングプロのゲーリー・ギルクリストさんと そして今回3回目は韓国出身のジョン・ミジョンさんとです。1回目 2回目は 私自身のゴルフスイングには あまり触れられませんでしたが 今回は 私のスイングとミジョンさんのスイングを 科学的に分析したり クラブなどの道具のこと トラブルの時の対処の仕方など 少しでもアマチュアゴルファーのみなさんの参考になればという観点で制作されています。私達 トーナメントで戦っているプロゴルファーは どちらかというと 皆さんに教えるのは 得意ではありません。その理由は 自分の感性で練習し 自分の形というものを作り上げ 自分のスタイルというものがあるからです。つまり職人なのです。職人は自分の体の動きは 理屈で説明できないのです。逆に説明できないので 感性が磨かれていくのです。この感性を言葉にしようとすると 言葉にした時点で感性ではなくなってしまうのです。お分かり難いかもしれませんが 自分でプレーすることが上手な人ほど 教えるのは下手で 教えるのが上手な人ほど 自分ではうまくなり難いのです(トーナメントで勝てないという意味です)。つまり 頭で考えても体は思ったとおり動かないということなのです。自分の考えが 自分の体を動かす時 邪魔になるのです。
 ゴルフを好きなみなさんは よくゴルフ雑誌を見て レッスン記事を読まれると思いますが 実は それが上達の邪魔をしていることがあるのです。考えさせられるので 体がスムースに動かなくなっていくのです。どうすればいいのかというと 見たものを 頭の中に入れないで 感じることです。つまり考えて体を動かすのではなく 見て真似をするような感覚です。止まっている形 アドレスやフィニッシュなどは 写真も参考になりますが 動いている形は 写真は参考になりません。動いているところは 映像を見て真似してみることです。そして出来そうなことろだけを 自分に取り入れることです。ここがポイントです。出来ることを少しずつ取り入れていくことで 上達していくのです。
 こんな見方で 「スーパー・ゴルフ」を見てくださったら幸いです。
《今日の私のひと言》 ー下手な考え休むに似たりー(笑)

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