水巻ブログ
2011年12月29日
ありがとうございました

 12月28日 大先輩の杉原輝雄さんが 亡くなりました。残念です。
昨年まで 70歳を過ぎても 現役にこだわり トーナメントでプレーを見せてくれました。

私が生まれる前の年に プロゴルファーになり 50年間ファンを楽しませてくれました。
小さな体で 大きなジャンボさんや青木さんたちと戦い 数多くの優勝をしました。
私が一緒にプレーをさせて頂いたのは 杉原さんが荒々しくプレーをしていた時代ではなく
50歳に近づいた頃からです。

ウエアの契約でお世話になっているデサントさんが 一緒ということもあり 杉原さんと
お話させていただく機会も多く たくさんの事を教えて頂きました。自分にも厳しく
丁寧な説明はしませんが 人にはとても優しい方でした。

勝つために練習を積み重ね 強いものに立ち向かっていった杉原さん。私達より若い世代 
の選手には 親が傍にいたり コーチやマネージャーが傍にいて 杉原さんみたいに 
一人で戦おうという人はいません。だから魅力的な人が少ないのかもしれません。

 1994年のブリヂストン・オープン。今でも覚えています。最終日 私は杉原さんと
マーク・カルカベキア選手(全英チャンピオン)とプレーをしました。マークがスタート
する前に ニコニコしているので 「どうしたの?」と聞くと 彼は「今日は スギハラと
プレーするから 本当に楽しみなんだ」と言うのです。後でわかったのですが
アメリカでは 杉原さんはプロゴルファーの間では メチャクチャ有名だったのです。
杉原さんのスイングを真似できる人もたくさんいるくらいです。

どうしてかというと 体が小さく スイングが特徴的で 決して若くないのに 50歳を
過ぎても まだレギュラーで活躍できるくらい実力もある。世界中でこんな選手は
めったにいない。そんな選手と一緒にプレーができるからだというのです。

そして プレーが始まりました。途中でも すばらしいアプローチを連発していましたが
7番ホール 470ヤードを越えるやや上りのミドルホール。杉原さんの飛距離では
セカンドではグリーンに届かず 30ヤード少しの第3打目。そこから杉原さんは涼しい顔で
手で運ぶように 入りそうに寄せる。マークは 私の顔を見て「凄い」という表情で
ニコニコしていました。そして ホールアウトした時 尊敬の念を込めて 杉原さんと
握手をしていました。偉大な先輩です。

 そんな杉原さんから 私はすばらしい事を教わりました。口で教わったのではなく
杉原さんの行動・練習法・発言などから教わりました。

     ゴルフとは 一人で戦うものだと。そして

     ゴルフとは ボールを自分が止めたいところに 止めるゲームだという事です。 

このことは私のゴルフ人生の 基本になっています。
世界のいろいろなゴルファーを見てきましたが 世界で一番パターの上手なプレーヤーは
杉原さんだと 私は思っています。調子のいいときは グリーン上の止めたいところへ
必ず止めていました。つまりカップの上にいつでも止められる腕があったのです。
凄い。

 今の私達は 飛距離にこだわり スイングにこだわり アプローチやパッティングの形に
こだわり メンタルを鍛えることを重視し トレーニングをする。頭で考えたことを一つ一つ
こなすだけで いいスコアでプレーすることを忘れている気がします。
ゴルフって どんな形でも いいスコアでプレーすることが大切なのに。

 杉原さんには まだまだ 教えて頂きたい事がたくさんありました。日本の宝が
また一人 亡くなってしまいました。
            本当に残念です・・・。
            寂しいです・・・。
            本当にありがとうございました。
            大変お世話になりました。
            お疲れさまでした。 

08:50 |
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